きょうの郷土料理! &すき焼き好きの「すきや連」 »
このたびの東北関東大震災により被災されたみなさまに、心よりお見舞い申しあげます。一日も早い復旧とご健康をお祈りいたします。
すきや連会員では3人の方々が被災しましたが、みなさんご無事です。
☆宮城県仙台市・かとう 加藤さんご夫妻は、関西にいて無事でした。お店は精肉部門のみ再開とのことですが、仕入れができないそうです。
☆茨城県大洗町・月の井酒造 坂本敬子さんはお元気です。玄関まで水が来たものの、酒蔵は被害なし。物流が回復したら、みなさま、お酒を取り寄せてください。
☆茨城県大洗町・大洗ホテル 竹内順一さんはお元気です。ただし、ホテルは1Fに船が突っ込んだため休業中とのことです。
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すきや連は、2008年10月15日、向笠千恵子著『すきやき通』の刊行を記念し、浅草のすき焼き店・ちんやに全国の老舗すき焼き店店主、牛肉や野菜の生産者ほかの方々が集まって「すき焼き文化を語る会」が開かれたのを機に発足しました。
すきや連では、全国のみなさまにすき焼きのおいしさ、楽しさを再認識していただき、すき焼き文化をもっともっと盛んにするべく、いろいろ活動していきたいと考えております。
なお、毎年10月15日は「すき焼き通の日」として、日本記念日協会よって正式に認定されています。
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突然ですが、6月2日(水)、3日(木)16時05分~NHKラジオ「ラジオ井戸端会議」の生放送に、2日つづけて、わたしがゲスト出演することになりました。
「地元の食は好きですか?」というテーマでして、2日は、食アメニティ、内藤唐辛子、また庄内・大鰐・下仁田などの地域起こしなどについてお話しし、3日は、お米の話題や、食の街道についてお話しします。
みなさまのご存じよりの方々にも電話インタビューで登場していただく予定です。
ぜひお聞きになってください。
どうぞよろしくお願いいたします。
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掲載誌=百味6月号(東京有名百味会発行)
2008年、『百味』の連載エッセーが『すき焼き通』(平凡社新書)として刊行されました。ご好評にこたえて、いよいよ続編が始まりました。第1回は東京外神田のすき焼き名店「いし橋」。接待料理にグレードアップした“鍋料理”のホスピタリティの秘密を探訪しました。なお、「いし橋」はミシュランガイド2010で一つ星をとった名店です。
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この春の命冥加は、京都の花見であった。高瀬川沿いの桜のあでやかさ、はなやかさ、しっとりはんなりした雰囲気は、東京の花名所とも全国どこの花どころとも違う、みごとに咲き誇る“いのち”だった。
この街では、桜の合間に柳が見えるのがもっとうれしい。若緑に垂れた新芽は、まだ小さいながらに存在感があって、花を引き立て、花に引き立てられていた。
一日中歩けるだけ歩いて、都の桜を見尽くしたい。だから、お昼は軽めにさらさらとおそばにしよう──行ったのは、松葉。にしんそばの名店である。場所は四条大橋の東詰め、南座のなかに南店がある。四条通りを隔てた北側は北店である。かつては南側に南座、北側に北座と、芝居小屋が向かい合っていて、文久元年に創業した松葉は北座の芝居茶屋だったそうだ。
うまい具合にカウンターに席をとれたわたしは、まるで芝居の桟敷席にすわった気分。おそばが届くまで、じっと観察をつづけた。
にしんそばは、まずどんぶりを温めることから始める。湯を通してていねいに温めたら、にしんを入れる。よく味を含ませたみがきにしんである。丼の縁から頭部分と尻尾部分がのぞくくらいだから、大きさの想像もつくだろう。おもいっきり巨大なのだ。そこにそばつゆをはり、そばを乗せる。薬味に青ねぎを添える。まことにシンプル。
そして、見た目は控えめ。なぜなら、にしんは大部分がそばで隠れ、頭と尾だけがつゆから顔をのぞかせているだけなのである。具はほかにないから、まことに簡素である。
ずずっとそばつゆをすする。少々甘味があって、そこににしんの味と独特の香りがまつわっている。そばは流行りのきりりとした江戸風でもなく、さりとてごつい田舎風でもなく、まろやかで穏やかな口当たり。つゆににしんの香がしみているから、そばもにしん風味になっている。おいしい。そばのうまさではなく、にしんのうまさでもなく、そばとにしんとつゆと青ねぎという四大役者の揃い踏みのおいしさなのである。
京都イコールにしんそばという、あたりまえすぎるくらいの常識は、まことに的を得た常識だったのだ。
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「旬の菜事記」、旬の一品 »
竹の子というと京都ばかり有名だが、この四月、質量ともに日本一の竹の子の里に行ってきた。福岡県の北九州市小倉南の合馬(おうま)地区である。1400ヘクタールもの竹林があるのだが、あまり知られていない土地だから、竹の子の隠れ里といってもいいだろう。春は桜前線ばかり話題になるが、竹の子前線はもっと起伏に富んでいる。12月に、鹿児島ではもう出荷が始まる。お正月需要を狙って、地面にニクロム線を通して土の温度を上げ、ついだまされて顔を出した竹の子を採るのである。しばらく間をおいて、四月の声をきくと、合馬の出番。次が静岡。そして本命の京都が登場したあとは、順次北へ上がっていく。
合馬の竹の子は関西へ出荷されることが多く、東京では福岡産というラベルで出回るようだ。わたしが合馬から帰京した週には、デパートに確かに福岡産が並んでいたが、翌週にはもう静岡産に変わっていた。合馬の竹の子ももちろん孟宗竹のものだが、土が粘土質の赤土──京都の竹林と同じ土質なので、アクが少なく、やわらかいのが特徴。とくに白子と呼ばれるタイプは風味豊かなうえ、ひとしおやわらかい。
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5月29~30日に山梨県清里の清泉寮で、第七回「良い食の博覧会」が開催されます。
向笠千恵子の講演もありますので、ぜひごらんになってください。
執筆、取材、出演依頼についてはこちらへ
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きょうの郷土料理 »
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