[2010 年 5 月 25 日 ]
ご挨拶

長い間、取材旅行をつづけてきたので、わたしは全都道府県を何周も歩き回っているはずです。でも、日本はとても広くて、旅に出るたびにいまだに新しい食情報に接し、日本の食の奥の深さにおどろいています。
 向笠千恵子の公式ホームページは、いままでお会いした方々、そしてこれからお目にかかる方々との情報交換の場にしていきたいと考えています。ですから、発信も受信も自由に、明るく、楽しくやっていきましょう。
 このささやかなページを通じて、日本の食文化が少しでもいい方向に進むことを願っております。どうぞよろしくお願いいたします。

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「エッセイ」食べたこと・見たこと・体験したこと ちょっといい話, お知らせ!最新“耳より”情報 »

[2016 年 12 月 5 日 ]

 ハロウィンの喧騒が過ぎたと思ったら、あっというまにクリスマスシーズンの到来。この国は、舶来というだけで大喜びで受け入れてしまう。わたしもその一人であって、キリスト教徒ではまったくないけれど、十二月二十四日には、イエスキリストの生誕日にはケーキを一切れでも食べないと落ち着かない。
 クリスマスイブにはケーキ丸ごと一個の大包みを抱えて帰らないと、一家の長としてのかっこがつかない──という風潮が生まれたのは、昭和三十年代のこと。第二次世界大戦後、洋菓子材料が入手できなかった頃、ケーキ職人たちはやむなく進駐軍の将校クラブやPXで働いたものだが、そこで目にしたのは、あでやかな七面鳥の丸焼きとクリスマスのデコレーションケーキ。
 まあ、目を見張ったにちがいない。そして、日本が復興し始めると、彼らは町場に戻って店を再開したり新規開業したが、そのうち何人かのアイディアマンが、おそらくは同時発生的に、教会のミサやサンタクロース等をロマンティックな夢いっぱいのイメージとして強調し、きらきらしたケーキをクリスマスの必須アイテムとして売り込んだ。店頭にはツリーを飾り、ケーキには「メリークリスマス」のカードリース、砂糖菓子のサンタなどをかわいらしくあしらったところ、これが大当たり。
 高度経済成長期にバリバリのサラリーマンだった男性にうかがったら、あの時代はクラブやキャバレーでケーキのお土産付きパーティ券を売り出したもので、クリスマスケーキを抱えてのご帰館はそれが始まりではないかとのこと。あれあれである。
 クリスマスケーキそのものも変遷してきた。当初はマーガリン混じりのバタークリームもどきで絞り出したピンクや緑の薔薇がデコレーションの中心だったが、良質の生クリームが出回りだすと、ホイップクリームと苺のコンビが子供たちの人気を独占した。おもちゃやマフラーなどプレゼントを買い込み、最後にケーキの箱を加えて大荷物で帰宅するお父さんの姿が目にも浮かんでくるが、そんな光景も最近は少なくなった。すべてネット通販なのだろうか。
 話をケーキにもどすと、昭和四十年代からは薪の形をしたブッシュドノエルが流行した。フランス語では「クリスマスの薪」の意味。その頃から欧米の一流シェフやパティシェが日本で開店するようになり、本場の本物を広めたのだ。フランス菓子では六本木の「ルコント」が先駆けで、クリスマスにはロールケーキにチョコレートクリームを塗り、フォークの先で木目を付けて、木の実を飾った“薪”が大流行りした。従来の丸形ケーキとは一味違う本場風デザインが若い女性の心を踊らせたのである。
そして現代は、クリスマスシュトレンがクリスマスケーキ界の先頭を行く。ドイツ発祥のイースト生地の焼き菓子だ。洋酒で漬け込んだ木の実やドライフルーツ、香辛料がどっさり入った生地を香ばしく焼き、粉砂糖をまぶして純白に仕上げ、透明セロファンできっちり包んである。時間をおくほど味が熟成するケーキなので、十一月のうちに買って、クリスマスイブまでを指折り数えながら待つのも楽しみのうちだ。
 このケーキは、産着にくるまれたキリストの姿をかたどったものといわれ、ドイツではシュトレンのコンクールがあって、優勝者は洋菓子マイスターの中でも最高の栄誉を得られる。広島の廿日市市には、コンクールで金メダルをとった日本人の職人が開いたドイツ菓子店「コンディトライ・フェルダーシェフ」があり、わたしは毎年ここのシュトレンを欠かさない。なお、ドイツではクッキー生地で組み立てるヘキセンハウスというお菓子の家もクリスマス名物だ。
 一方では、手作りのクリスマスケーキにまさるものはないとも思う。今年は、スポンジケーキ、苺、生クリームだけのシンプルなショートケーキでつくりたい。もっとも、苺はあまおう、生クリームは自然放牧牛ミルク製、スポンジ生地の卵や牛乳にも大いにこだわり、砂糖は和三盆糖で……。あれあれ、市販のケーキより高くつきそうだ。
クリスマスケーキ裸眼にまぶし飴細工  千恵子

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[2016 年 12 月 5 日 ]

この一カ月あまり、ホームページが乗っ取られてしまい、
ヘンなページにつながるようになっていました。
みなさまには、たいへんご迷惑をおかけしましたが、本日、ようやく開通しました。
わたしのパソコン・アドバイザー、Fさんにおんぶでだっこで直していただいたのです。
どこをどう調整したのか、わたしにはまったくわからないのですが、とてもたいへんだったようです。本当に怖い体験でした。
ともあれ、これからは、もりもり新情報をアップするつもりです。
どうぞまたご愛読くださいますよう、お願いいたします。
 
 
 
 
 
 

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[2016 年 11 月 4 日 ]

長い間、「ぐんま観光特使」をつとめてまいりましたが、
今月は、群馬テレビの開局45周年特別番組に出演することになりました。
テーマは「道の駅」。じつは、群馬県の「道の駅」は全国で5番目に多く、関東地方では質量ともにいちばん充実しています。
なぜかといいますと、群馬県内は気候風土がさまざまで、産物が多種多様であるうえ、
たとえば下仁田町のこんにゃくのようにユニークな特産品が多いため、
あちらこちらで展示即売しなければ、需要に追いつかないのです。
ですから、群馬県の食を知るには、「道の駅」を探検するのがいちばんということ。
わたしも、何カ所取材してきましたが、素敵な発見がたくさんありました。
11月5日午後9時からの1時間、群馬テレビで、そのときの体験を放映します。
タイトルは「ぐんま、道の駅リレー」。
ご当地のおいしいもの&おみやげなどをご紹介するばかりでなく、
風土と料理の関係を考察するなど、一歩踏み込んで郷土料理の世界を説きあかしています。
みなさま、ぜひご覧になってくださいませ。
向笠千恵子

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[2016 年 10 月 26 日 ]

NHKラジオの人気番組「ラジオ深夜便・大人の旅ガイド」に毎月1回、生出演しています。わたしの最近の旅のなかから、とっておきのおすすめ「食」をご紹介するコーナーで、本年度で出演6年目を迎えています。
今月は、10月26日(水)深夜0時30分頃(暦の上では27日)の出演で、青森県田舎館村の「田んぼアート」のほか、弘前、黒石などの秋の味覚をお話しします。
夜おそい時間帯で恐れ入りますが、どうぞお聴きになってください。

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[2016 年 10 月 20 日 ]

本年度の郷土料理伝承学校は「向笠千恵子と行く若狭路うまいもんツアー」を開講します。
若狭の郷土料理の現場を見学し、試食してみることで、現代の“ふるさとの味”を体感するモニターツアーです。
へしこ、鯖のなれずし、杉箸アカカンバ、にしんずし、越前おろしそば、鯖づくし御膳といった伝統料理にふれるほか、敦賀赤レンガ倉庫、敦賀ムゼウム、日本海さかな街などを訪れ、若狭文化全体のなかでの食文化を考察していきたいと思っています。わたくしがコースをコーディネートし、現地での説明も担当いたします。
11月19日(土)開講ですので、ぜひご参加ください。