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“生なり糖”仕立てのすき焼き会のご案内

2011 年 5 月 19 日 One Comment

 すきや連では、食材や調味料を特定したすき焼き研究も活動のテーマにしているが、短角牛すき焼き会に次いで、5月24日には“生なり糖”を使ったすき焼き会を開く。
 生なり糖は、さとうきびの芯の部分だけを絞ってつくるので、えぐみやアクのないピュアな甘味が特徴。見た目は和三盆糖のような薄茶色で、さらりとしているのにコクがあり、ジューシーな酸味がある。また、効用としては、香味成分のキシロースやグルコースが肉のアミノ酸に反応して香りが高まることや、ミネラルバランスがよいために胃もたれがなく、脂の抗酸化作用にも優れているなど、いいことづくめ。
 この生なり糖のプラント開発から製造までをライフワークにし、沖縄・粟国島で奮闘してきたのが、(株)沖縄さとうきび機能研究所の高村善雄さん。地球資源の有効活用を目指す(株)もったいないバイオマスの社長でもあるが、2社とも社員は高村社長だけ。重役目前の大手企業部長職を投げ打って、スモールスモールベンチャービジネスへ転身した方なのだ。
 高村さんには第7回の伊勢重での会で卓話をお願いしたが、今回は生なり糖を用いたすき焼きを目の前にしながらの会である。この企画は、もともとは高村さんがプラントを伊江島に移して増産を決定したお祝い会として、生なり糖の支援者や友人が集まるものなのだが、すきや連旗振り役のわたしとしては、どうにも見逃せないうえ、高村さんの申し出もあったため、コラボレートすることになった次第。
 実はわたしは、自宅でのすき焼きでも生なり糖を使うことがあるので、ちんやの味つけを楽しみにしている。会場となるちんやは、すでに1年前から生なり糖の割下を試作しているから、そのお披露目でもある。食後のデザートも生なり糖風味だそうだから待ち遠しい。

●日時 5月24日(火)18時半~
●会場  雷門ちんや(問い合わせはちんやの住吉さんまで)
*残席数がわずかなので、申し込みは先着順で締め切ります。

One Comment »

  • 高村善雄 said:

    向笠先生、応援メッセージ掲載ありがとうございます。
    生なり糖はさとうきびの内実部だけを絞り、マイクロフィルターを通して、琥珀色で透明なシロップをまず作ります。生なり糖シロップは生なり糖67%にさとうきびが吸い上げた植物水33%でできており、現在、紀伊国屋の黒糖ブレッド、沖縄おっぱ乳業のアイスクリーム黒糖ジェラードなどに使われている他、この夏も三越を始めとする百貨店での日光の水かき氷フェアーで使われます。えぐみ、苦味などを最小限に抑えたマイルドな味です。このシロップを炊き上げたのが生なり糖の粉ですが、世界レストランベスト50に3年連続入り、今年は12位、アジア1位に輝いた、東京青山のLes Creations de Narisawa ミシェラン3つ星に愛用して頂いております。頂点に立つ成澤シェフにその味を認めていただいて、大変光栄に思っております。
    砂糖を使う、すき焼き、照焼、蒲焼は日本に特徴的な料理ですが、商社時代に
    この三品はどんな国の外人さんをアテンドしても、大喜びという経験をしました。
    そこに生なり糖で美味しくて、ヘルシーなポイントを付加して、世界に「別腹」(英語がない)を普及したいなんて、夢を描いています。
    機能的にはビタミンEより強いさとうきび低分子ポリフェノールの抗酸化能が特徴で、ラード入りのクッキーの日持ち試験で300日経過しても酸化が始まりませんでした。
    尚、沖縄さとうきび機能研究所はJAおきなわ様にも出資頂き、その関係会社になっております。当初は私の他5人の社員がおりましたが、今はスリムにして3人で赤字体質を一旦なくしたところです。沖縄、奄美大島のさとうきびは国際相場3500円/トンのところを24000円/で買い取るように保護されており、海外と同じ白い砂糖を作っていてはその未来はありません。そんな危機感の中から私のアイデイアに国から億単位の助成金が出て、このプラントが出来上りました。今回の移設も可なり補助されますが、それだけ大きな期待を背負った会社ではあります。今は離島農業の85%がさとうきび収入ですが、さとうきび産業が50年後も成り立つように、今沖縄県農業トップの方たちと策を練っております。
    残念ながら増産体制ができるのは次のさとうきび収穫シーズンが始まる来年1月以降になりますので、今は非常にタイトな状況です。応援をよろしくお願いします。

    ㈱沖縄さとうきび機能研究所
    高村善雄

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