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尾鷲・天満浦の甘夏みかん

2011 年 5 月 15 日 No Comment

 初夏になると待ち遠しいのが三重県尾鷲の甘夏である。年間平均気温12℃、降水量4000ミリ。温暖かつ日本一雨が多いことで知られる尾鷲は、柑橘が豊富なうえ、どれも黒潮が流れる熊野灘の太陽を集めたように濃い味がするのだ。
 白い花をつけた枝を添えて発送してくれたのは松井まつみさん。天満浦という集落で、仲間の女性たちとともにNPO法人天満浦百人会を立ち上げ、そのリーダーを務めている。生産者の少なくなった甘夏を、地域の宝物として残したいという目的でスタートした百人会は、徐々に支持者を増やし、現在は甘夏生産のほか、マーマレードづくりや古民家レストラン運営にまで活動を広げ、市の観光施設でもランチバイキングを提供している。
 甘夏は原則として無農薬でつくり、木なり完熟を収穫し、自分たちがおいしいと思うものしか出荷しない。それだけに、皮は分厚くて、手にとるとずっしりした量感。
 皮をむいてそのまま爽やかな酸味と甘味を味わうのはもちろん、ぎゅっぎゅっと果汁を搾って炭酸で割り、氷をからから鳴らして甘夏サワーするのもおすすめ。これからの季節には、果汁を砂糖で煮詰めてシロップにし、かき氷にかけるのも素敵だ。節電、停電の恐れ大ありの今年の夏は、いつも以上に甘夏にお世話になりそうだ。

       甘夏の皮より爆ぜる夏の精       千恵子

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