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第2 回『すきや連』報告──新橋「今朝」2009/02/10

2011 年 5 月 8 日 No Comment

 拙著の『すき焼き通』出版記念会から始まった「すきや連」の、実質的な第1回目である。会場は創業明治13年の新橋の今朝さんで、ゲストに三遊亭京楽師匠を迎え、落語を一席楽しんだあと、待望のすき焼きに進んだ。ご協力いただいた江戸に幸福力を呼ぶ人情噺の会・番頭の霞末裕史さんに御礼申し上げます。

 今朝社長・藤森朗さんがワイン通でソムリエでもあることから、今回は藤森セレクトによる国産ワインとすき焼きのマリアージュを楽しむ趣向である。

 黒羽二重五紋付に袴の正装姿の藤森さんの挨拶のあと、スパークリングで乾杯となった。前菜に続く今朝名物の牛肉の冷製しゃぶしゃぶの新涼造りには白、すき焼きには赤、水菓子には甘口の白を合わせる名ソムリエぶりに一同、大満足。使用ワインの丸藤葡萄酒工業・大村春夫、機山洋酒工業・土屋浩三各社長によるワイン解説も好評だった。

 今後は、すき焼きを切り口にして、すき焼きに合う酒はじめ、すき焼き用の肉はもちろん、ねぎ、卵、醤油、みりん等々の生産者による具材レクチャー、すき焼きの登場する演劇、芸能、文芸を楽しむ企画も立案することになった。

 当夜の京楽師匠の高座は「心眼」という噺で、すき焼きも登場する特別バージョンだった。

 出席のすき焼き屋と肉関係では、前回の店に加えて外神田のいし橋、人形町の日山、銀座吉澤(吉澤畜産)、京都のモリタ屋などが参加し、また陶芸家・坂田甚内、金属工芸家・伊藤祐嗣などのアーティスト、建築家・北橋出雲、丸八製茶場、かなわ水産、朝岡スパイス、かぶちゃん農園、NPO江戸しぐさなども出席され、大盛況だった。出版界からもダンチュウ、JTBパブリッシング、マガジンハウス、小学館、文藝春秋、慶應義塾大学出版会等の皆様が参加された。

  なお、初参加の元毎日新聞社記者で、『風天 渥美清のうた』等の著書があるエッセイスト・森英介氏がこの会のあと数カ月たって病に倒れ、年末に亡くなられた。大のすき焼き好きで、すきや連の発足を喜んでいた森さんのご冥福をお祈りする。

 献立は、

(前菜)千代口黄金大根、雲丹真丈、甘鯛木の芽味噌焼き はじかみ添え、つの字海老 菜の花和え 梅麩 

(お造り)新涼造り 

(すき焼き)松阪牛ロース 個体識別番号08262-14353

        松阪牛とっくり肉 個体識別番号02017-94562

(止め椀)赤出し汁 みじん三つ葉 火取り湯葉

(食事)ご飯、香の物三種盛り

(水菓子)せとか蜜柑 苺ミルク

(ワイン)キザンスパークリングトラディショナルブリュット・機山洋酒工業、ルバイヤート甲州樽貯蔵・丸藤葡萄酒工業、アサヤノワール・麻屋葡萄酒、グランポレール山梨勝沼甲州遅摘み・サッポロビール

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